湯けむり温泉 恋慕情

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温泉旅の備忘録

第10話 信玄のかくし湯 川浦温泉 みとみ笛吹の湯 まな板の上の恋

 

みとみ笛吹の湯

 

乙女湖から川浦温泉へ。村営の日帰り温泉施設 笛吹の湯に立ち寄りました。

 

施設の質は多少落ちますし、景色が良い訳でもありません。ですが、アットホームな雰囲気で値段も安い。

 

学校の跡地に温泉施設を作ったようです。露天の目の前がグラウンド。露天の壁枠は鉄骨。少し学校の面影が残ります。

 

入浴していると僅かですが泡が身体にまとわり付きます。広くて清潔感のある、ぬる湯の露天が目当てです。

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基本情報

料金 ¥510(大人1日)
営業 10:00~20:00
休日 毎週火曜日
PH 9.0
泉質 アルカリ性単純泉
無色・微塩素臭
さらさら湯
休憩室 畳大部屋
食堂 売店のみ
更衣室 ロッカー無料

 

休憩室への飲食物の持ち込みは自由。カップ麺は売ってます。周りにお店はないので、何か買ってきた方がよい。

 

内湯・露天

内湯は2槽に分かれていますが、温度差は感じません。42℃より少しぬるい。そこそこの広さで洗い場が6ヶ所。

 

内湯2槽分よりも広い露天。温度は体感38℃くらいのぬる湯で居心地が良い。透明素材の半屋根があります。

 

屋根下は明暗が分かるレベルの日陰はできます。ですが日焼けを嫌う方は、タオルで顔を隠すなどが無難。

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まな板の上の恋

 

この日は、ずっと露天に入っていました。途中から雨も降ってきましたが、屋根の下にいたのでほぼ影響なし。

 

雨が降り出した時は、僕の他に年配の方が2人だけ。たぶん地元の方だと思います。

 

ひとりの方は雨の中でコックリコックリ。もうひとりの方は顔を上に向けたまま、微動だにせず。

 

せっかく温泉に入っているのに、頭と顔がずぶ濡れになっていますよ?

 

風林火山 動かざること山の如し 

 

温泉なんだし雨だとか? 細かいことは気にするなよ と言わんばかりの雑な男っぽさ。

 

いっぽうで、子供の様に無防備な隙だらけの入浴姿は、はたから見ててもカッコ良くは見えません。

 

でも、あまりにもむき出しの直球すぎる人間臭さが、心の隙間に深く沁み入る、昼下がりのお湯でした。

 

お疲れ様です

ゆっくりしてって下さいね

 

時に完璧な人間よりも少し隙がある人の方が、かえって人に好かれたり、愛されたりするものですよね。

 

憎むに憎めない、大人の男の可愛いらしさ

 

不意に心の隙を突かれると、味わいある餌に惹かれて釣り上げられた、まな板の上の鯉 のように

 

意図せず心奪われることなど

それもひとえに恋なのかもしれませんね。

  

恋五郎(こごろう)

 

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